手前の絵は私の教室に15年ほど続けてきている方の絵です。
8年間のタイ滞在の時も絵画教室をしてました。帰国して始めた絵画教室も15年ほど経ちました。
この、手前の絵の生徒さんは初めからずっと続けてる方です。元々描ける人でしたが「先生のおかげで、、」と謙虚ではありますが静かな向上心をお持ちの方です。
ある時何枚か作品を持ってこられてアドバイスを求められました。ゆるく楽しい教室なので普段はきつい事は言わないようにしています。でも、この時は、私よりご年配の彼女を傷つけるかもしれないと覚悟の上で、「良い絵ですが、私はこの色は良くないと思います。うまく言えないけど私はここの色が嫌いです。」ときつい言葉を言いました。
その時の彼女の瞳はキラッと光って悲しそうにも見えましたが、熱いものを感じました。その後の彼女の絵は品の良い色合いで素晴らしいものばかりです。
私って、自分のことは棚に上げて思ったことを言ってしまいがち。反省、後悔する事は沢山です。絵描き仲間に余計なお節介でアドバイスして不愉快にさせてしまった事も有ります。だから、求められなければしないように気をつけてます。だってね、アドバイスするのって身を削ってするものなのだよ。割に合わない。簡単には出来ない。
でも、聞かれた時は精一杯の私の考えをお伝えしています。ちょっとだけ先に物事を始めただけなのだけど、先生って呼び方は、この人のことをもっとよくしてあげたいと思わせる、魔法の呼び方なの。
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